【解説】アンプが密閉されているメリットと特徴の違い

ACCESSORY
この記事から分かること!
  • アンプのクローズドバックとオープンバックの違い
  • アンプが密閉されているメリットデメリット
  • アンプが密閉されていないことによるメリットデメリット

アンプのクローズドバック(密閉)とオープンバック(開放)とは

エレキギターには欠かせない音を増幅させる装置アンプ。

ひとえにアンプといっても構造や増幅装置の違いからたくさんの種類に分かれていきます。

増幅装置の違いではトランジスタアンプと真空管アンプに分かれています。

今回着目するのはアンプの構造についての違いです。

アンプの構造の大きな違いとして全体が密閉されているかいないかが重要になっているのです。

そしてその密閉されているいないの違いから各アンプにも名称がつけられています。

密閉されているアンプを、『クローズドバック(密閉)』

密閉されていないアンプを、『オープンバック(背面開放型)』

なんだかネーミングセンスは厨二病心をくすぐるようなネーミングですね笑

しかしよく見るとそのまま英語に変換されているだけですね。close(閉じる)open(開く)

ではなぜ密閉されているかいないかでここまで区別するのでしょうか?

それは音に大きな影響を与えているからなんです!

 クローズドバック(密閉型)アンプのメリット

  1. 置き場所に左右されない
  2. アンプがダメージを受けずらい
  3. 中低音がしっかり出る

1.置き場所に左右されない

密閉型のアンプは背面にもしっかり壁があり、音が出る場所はスピーカー部分しかありません。そのためどこに置こうが、背面から音は出ないため後ろの壁には影響されません。背面開放型の場合は後ろの壁の存在も意識しなければいけません。

2.アンプがダメージを受けずらい

内部も密閉状態なので、大きな音を出しても空気がクッションとなり、アンプ本体にダメージもかかりずらく長持ちしやすいのもメリットの1つです。

3.中低音がしっかり出る

背面があるためスピーカーの裏側から出る「逆相の音」は、出てこれず表から出る「正相の音」だけがしっかり出てくるため、低音がよく鳴るのです。

また中低音もしっかり出るため、ベースアンプには、クローズドバックが採用されることが多いです。

オープンバック(背面開放型)アンプのメリット

  1. 背面からも音が出るため開放的な音が出る
  2. 低音はマイルドで、柔らかい音色

1.背面からも音が出るため開放的な音が出る

背面開放型のアンプには言葉通り背面に壁がありません。そのためスピーカーからでた『正相の音』と『逆相の音』は、遮られることなく出るため音は、ダイナミックになります。

アンプから出る音には、『位相』と呼ばれる音の波(周波数)が存在します。+の位相を『正相』-の位相を『逆相』と呼びます。

しかし、裏から出た逆相の音は、少し表に回り込んでしまいます。(回折効果)

すると、表の音から、同じ周波数の音が打ち消されてしまい低音が出にくくなるのです。

回折(かいせつ)とは媒質中を伝わる波(または波動)に対し障害物が存在する時、波がその障害物の背後など、つまり一見すると幾何学的には到達できない領域に回り込んで伝わっていく現象のことを言う。

回折 – Wikipedia

音をしっかり出すコツは背面開放型のアンプを、後ろに壁がある場所に置くことです!

背面から出た逆相の音をしっかり壁に跳ね返らせることによって、より音がダイナミックになります。

あれ?逆相の音を表に持ってくると打ち消すんじゃ?と思いますよね。

実は、壁に音が当たると位相が入れ替わるのです。なので、打ち消すことなく増幅でき、音が増すのです。
(都合よくできてますよね!!)

密閉されているか、いないかの違いでも、ここまで、違いが生まれるものなんですね!!

しかし、両方にそれぞれその個体にしか出せない音がありますので、どちらがいいというわけではなく、両方にの特徴をつかんでアンプ選びに役立ててみてください。

ご覧いただきありがとうございました!

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