- ピックアップの種類
- シングルコイルピックアップの特徴
- ハムバッカーの特徴と仕組み
- 両者がどんな音を出すのに向いているか
- ピックアップで見るエレキギターの選び方
ピックアップの仕組みと構造
エレキギターがアンプにつないで音を出せる理由はピックアップと呼ばれるパーツがあるからです。
『ピックアップ』とは英語で”pick up”(拾い上げる)の言葉の通り弦が振動して揺れた音を拾い上げ電流の信号へと変える装置です!頭文字を取って『PU』と略されたりします。
別名『ピックアップ・マイク』とも呼ばれますがマイクの構造とは大きく異なります。
ピックアップは6本(弦の数)の『ポールピース』と呼ばれる永久磁石と、そのポールピースに巻かれた『コイル・ボビン』と呼ばれるエナメル線を巻いたコイルで構成されています。
磁石であるポールピースは目には見えない磁界を生み出しています。この磁界が乱されることにより電流が生まれ、音を電気信号へと変換するという仕組みになっているのです。
そんなピックアップですが、ケータイなどで音楽を鳴らして近づけるとピックアップが音を拾って、アンプから流れるなんてこともできちゃうのです!
先ほども言いましたが、正確には音を拾っている訳ではなく、ピックアップが発している磁界を、ケータイからの音の周波数が磁界を乱しているということですが。
ですので、リモコンや、おもちゃの光線銃(実際にアーティストがライブで実演)などでも拾ってしまいます。(あくまでピックアップに近づければです)
- ピックアップとはPick UP(拾い上げる)
- 磁石(ポールピース)が必須
- 磁界を乱されることで電流が発生し音を電気信号に変換
ピックアップの種類と特徴
ピックアップは構造の違いから、『マグネティックピックアップ』と『ピエゾピックアップ』に分かれます。前者はエレキギターに、後者はエレクトリックアコースティックギター(エレアコ)に使われるピックアップです。
ここで言う構造の違いとは、音の電気信号への変換の仕方の違いです。
マグネティックPUは磁石を使っての変換ですが、ピエゾPUはピエゾ素子と言う特殊な物を使って変換しています。
そして今回はエレキギターに使われる『マグネティックピックアップ』を掘り下げます。
マグネティックピックアップの種類
マグネティックピックアップの中にもさらに構造と特徴の違いから種類が分かれます。
- シングルコイルピックアップ(シングルピックアップ)
- ハムバッカー(ハム)
この2種類の特徴を見ていきましょう!
シングルコイルピックアップ
シングルコイルピックアップの見た目
☝このようにポールピース(磁石)とコイル(見えませんが)が1セットです。名前の通りシングル(1つの)コイルがついたピックアップです。
縦長でスッキリした見た目をしており、ポールピース部分が見えないようにしてあるものなどもあります。
シングルコイルピックアップの音の特徴
シングルピックアップは1つしかないため出力はあまり大きくありませんが、弦の振動を繊細に伝えることができ、歯切れがよく明るめのサウンドが特徴的です。
アタック音(弾いた直後の音)が伝わりやすく繊細な音のニュアンスも表現しやすい音の立ち上がり、高音の抜け、エフェクターノリも◎
シングルコイルピックアップのデメリット
ハムバッカーに比べると出力(パワー)がなく、ノイズが出やすいのが最大のデメリットです。
歪ませることも可能ですが、やはりハムバッカーに比べると、迫力に欠けノイズが大きくなってしまいます。
軽快なカッティング(ミュートや休符を混ぜながら弾く演奏法)や、クランチ(歯切れのいい音)など、ナチュラルなサウンドによく合うのでクリアな音を出したい人向けなピックアップ構造と言えます!
代表モデル:ストラト、テレキャスなど
- コイルが1つの見た目
- ノイズに弱い
- 出力はハムに比べると少ない
- 微妙な表現もしやすい
- クリーントーン(綺麗な音)に向いている
ハムバッカー(ハムバッキングピックアップ)
ハムバッカーの見た目
☝シングルコイルを2つ並べたような形が特徴的です。モデルによって写真右のような、カバーがついて一見シングルピックアップが2つ並んでいるようには見えないものもありますが、これもちゃんとしたハムバッカーです。
ハムバッカーは1956年ごろギブソン社が開発しました。
ハムバッカーの音の特徴
ハムノイズ(低いブーンという雑音のこと)に強いことが最大の特徴です。
ハム(ノイズ)をバッキング(はねのける)というわかりやすい名前の由来です!
低音よりで、柔らかくウォーム(丸く温かみのある)なサウンドで、パワーがある分歪ませやすくノイズにも強いため、深い歪みのサウンドになります。
ハムバッカーの仕組み
ハムバッカーの構造も、見た目の通りシングルピックアップを2つ並べたものに過ぎません。シングル1つより2つ並べた方が出力は高いのは当たり前のことですよね!
しかしただ単に2つ並べただけでは、ノイズがたくさん出てしまいます。
それを攻略した理由は、細かい説明は省きますが
簡単に言うと2つ並べたピックアップのうち1つはそのまま、もう一つはひっくり返して並べてあるということです!
ひっくり返すことで、発する磁界の向きを互い違いにすることでノイズを打ち消しあってくれるという構造になっています。
つまり要約するとハムバッカーは歪ませた音を出したい人向けのピックアップ構造と言うわけです!
代表モデル:レスポール
- シングルコイルピックアップを2つ並べたような見た目
- ノイズに強い
- 出力はシングルに比べると大きい
- 歪ませても音が負けない
- 歪ませた音(GAIN(ゲイン))に向いている
”ピックアップの種類と特徴!”まとめ
種類や特徴が分かれているピックアップですがエレキギターにはピックアップが複数ついてるものもあります!
複数と言っても1基~3基くらいです。(ピックアップは1基2基・・と数えます。)
『シングル×3』 とか 『シングル-ハム-シングル』など、ギターによってバリエーションは様々です。
SSH(エスエスエイチ)など、略されていうことも多いのでHSHなどと見たらハムシンハムの意味だなと覚えておきましょう!
複数付いたピックアップはセレクターというパーツによりどれを鳴らすかを選択できるようになっています。
豆知識
シングルサイズのハムバッカーやハムサイズのシングルというのも存在します!
メリットとしてPU付け替えの際に、PUを入れる溝をさらに掘ったりしなくてもよくなります。
つまりシングルが付いていたギターに加工をしなくてもハムバッカーを取り付けることができたり、逆にハムバッカーが付いていたギターにそのままシングルコイルピックアップが取り付けれるということですね!
ご覧いただきありがとうございました!!
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